両建て:同一通貨ペアにおいて買いポジション・売りポジションを一緒に持つこと 具体的に言うと「ドル円の買いポジションを持ちつつ、ドル円の売りポジションを持つ」などのやり方が両建てに該当します。 FXトレードにおける両建ての定義は上記の通りであり、これは海外FX・国内FXともに一緒です。 本記事ではこの両建てに関して色々と解説していきます。

両建ての主なメリット

  • リスク削減が可能
  • 他の戦略と組み合わせることができる
  • スワップポイント狙いができる

リスク削減が可能

例えば「買いポジションを持ったが、強力なトレンドが起きそうなので、売りポジションも持ってリスクを下げる」などの手法があります。

他の戦略と組み合わせることができる

またFXの上級トレーダーの中には、両建てと他の手法を組み合わせて稼いでいる人もいます。 例えば「両建てナンピン法」など、両建てとそれ以外の戦略を融合させた作戦があります。

スワップポイント狙いができる

  • 買いポジションと売りポジションを同値で持つ
  • 「買いポジションのスワップポイント+売りポジションのスワップポイント-両者のスプレッド」がプラスになっている
これを満たしていれば、スワップポイントで安定して稼ぎ続けることができます。 買いポジションと売りポジションを同値で取っていれば、相場がどのように変動しても、決済すればプラスマイナスゼロになるからです。

両建ての主なデメリット

  • 両建て禁止のFX業者も少なくない
  • スプレッドが余計に発生する
  • 取引の難易度が上がる
  • スワップポイント狙いはしにくい

両建て禁止のFX業者も少なくない

そもそも両建てをNGにしているFXブローカーが多いです。 ただし、 海外FX:条件付きで両建てOKの業者が多い 国内FX:禁止にしている業者が多い したがって、 海外FX業者であれば両建てできるところが少なくありません。

スプレッドが余計に発生する

両建てをする場合、必然的に2つのポジションを持つことになりますから、スプレッドも通常の2倍発生することになります。

取引の難易度が上がる

  • 2つのポジションに対して気を遣うことになる
  • 普段よりも更にスプレッドを考慮する必要がある
  • ポジションを持つタイミングが難しい
などの要素がありますから、海外FX・国内FXにおける両建ての難易度は決して低くはありません。 安定して稼いでいるFXトレーダーの中にも「両建てなんて余計なことはしないで、普通にトレードしたほうがいい」という意見を持っている人が少なくありません。 個人的にも初心者のうちは両建てはしないのが無難だと思っています。

スワップポイント狙いはしにくい

繰り返しになりますが、 「買いポジションと売りポジションのスワップポイントの合計がプラスで、スプレッドを加味しても、トータルでプラスになる」のであれば、両建てで安定して利益を出すことができます。 しかし、そういった都合のいい通貨ペア・ブローカーはほとんど存在しませんから、実際にはそれほど現実的ではありません。

海外FX・GEMFOREXの両建てに関するルール

さて、具体的に海外FX業者の「GEMFOREX」の両建てについてのルールを紹介します。

GEMFOREXで認められている両建て手法は?

1つの口座を使った両建て

認められているタイプの両建てはこれだけです。 「単独口座での両建て」を活用して安定して稼ぐのはなかなか難しいです。 やはり初心者向けの手法ではないと言えます。

GEMFOREXで禁止されている両建て手法

2つの口座を使った両建て

「口座アで買いポジション、口座イで売りポジション」などの両建てはNGです。

2つの業者を使った両建て

「GEMFOREXで買いポジション、他のブローカーで売りポジション」などの両建ても禁止です。

経済指標発表のタイミングでの両建て

経済指標発表のような「相場が大きく変動することが分かりきっているときの両建て」は、同一口座でのものであってもNGです。理由は極端に利益が出やすいからです。

GEMFOREXで両建てをする意味はある?

GEMFOREXで両建てをする意味があるとすれば、ほぼ先ほどもお伝えした「両建てスワップポイント狙い」だけです。 通貨ペアによっては、この手法で稼げる場合もあります。 ただし、
  • スワップポイントは変動する
  • スプレッドも考慮する必要がある
  • 大金を稼ぐことはできない(スワップポイントはそれほど大きいものではない)
という注意点があります。

海外FX・XMの両建てに関するルール

続いて海外FXである「XM」の両建てに関するルールを紹介します。

XMで認められている両建て手法は?

同一口座での両建て

こちらも一つの口座での両建てしか認められていません。

XMで禁止されている両建ては?

  • 2つの口座での両建て
  • 2つの業者での両建て
  • 経済指標発表時などの両建て
  • 「両建てに関する禁止事項」も、ほぼGEMFOREXと一緒です。 と言いますか実は「両建てについてのルール」は、多くの海外FX業者において似通っています。 たまに「複数業者間での両建て」を認めている海外FX業者もありますが、 つまりは「複数業者での両建てOKな業者を2つ利用する必要がある」のであまり現実的ではありません。

    XMで両建てをする意味はある?

    結論から言いますが、XMで両建てを行うメリットはほぼありません。 GEMFOREXと比べても更に「両建てスワップポイント狙い」の実現性が低いです。 多くの海外ブローカーに関して言えることですが、「両建てなどという難しいことをせずに、普通に取引して利益を狙うべき」です。 特に初心者の方はわざわざ妙なトレード手法を試すべきではないと思います。 GEMFOREXはレバレッジ1,000倍、XMはレバレッジ888倍ですし、ハイレバレッジを活かして素直に取引を行うべきです。

    国内FXの両建てに関するルールは?

    国内FXの両建てについてのルールですが、 両建ては一切禁止 としているところが多いです。 ほとんどの海外FX業者において認められている「同一口座での両建て」も、 国内FX業者ではNGとしているところが多いです。 また、国内FXには 「最大レバレッジが25倍」 「ゼロカットシステム(口座残高がマイナスになったら0に戻してくれるシステム)がない」 などのデメリットもあるので、基本的には海外FXを利用することをおすすめします。

    補足:その他の禁止されている両建て手法

    複数人での両建て

    「Aさんが売りポジション、Bさんが買いポジション」という両建ても禁止です。

    変動の仕方が似ている2つの通貨ペアを使った両建て

    言葉の定義通りに考えるのであれば厳密には両建てではありませんが、「悪質な手法」として海外FX・国内FXともに警告が来る可能性があります。いきなり口座凍結をされるケースは少ないようですが、注意されたらすぐにやめましょう・

    1つの通貨が共通している両建て

    例えば「ユーロドルの買いポジションと、ユーロ円の売りポジションを複数口座で持つ」というのも定義的には両建てではありませんが、やり方によってはリスクを極端に下げることができるので違反になるケースがあります。 全体的の傾向として「チャンスが極端に大きくなる」もしくは「リスクが極端に下がる」場合は、「厳密に言えば両建てではない」場合でも禁止されるかもしれません。 「こういう買い方をしてもいいのだろうか」と不安を感じるのであれば、実際にエントリーする前に運営に問い合わせることをおすすめします。

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